968話「おでんの帰還」ロジャーたちが明かす〝ワンピース〟の正体とは!?
シャンクの涙と海賊王の誕生
『ラフテル』から戻ってきたロジャー海賊団。ロジャーはシャンクスと再会し、何かを聞かれる。その答えを聞いたシャンクスは大粒の涙を流すのだった。
ロジャーの偉業は世界中に報道されていた。「全てを手に入れた海賊王。ゴールド・ロジャーの誕生だ!」これを聞いて自分の事のように喜ぶバギー。しかし当人のロジャーは「おれの名前は、ゴール・D・ロジャーだ」と笑いながら訂正していた。
それを聞いたギャバンは「ラフテルで全てを知った今なら、世界政府がロジャーの名前を隠したくなる理由もわかるな」と笑っていた。
ワンピースの正体
ワンピースとは〝ロジャーの手に入れた全ての総称〟のこと。世間が、ロジャーの手にした全てのものを指して呼んだものこそ〝ひとつなぎの大秘宝〟なのだ。
ロジャー海賊団の解散
ロジャーは語る。「思い返せば、全てが奇跡だった」と。死ぬと決まっていた命でここまで来ることができたのは、ロジャー海賊団のおかげだと。そしてロジャーは宣言する。ロジャー海賊団の解散を。
深海での出来事
ロジャーは深海で聞いた海王類の声を思い返していた。「ぼくたちの王が生まれるよ…」「遠い海でも生まれる…」「二人の王がまた出会う日をクジラたちも僕らもずっと待っていた…」「今度はきっと上手く行くよ…」そして幼き予言者の言葉を思い出す。「うまれてくるのに、いち10コ」「大きくなるのに、いち15コ」
ロジャーとレイリー
2人はこれまでのことを振り返る。そして深海での出来事についても「あの深海で聞いた〝声〟はきっと真実だ。誰かが生まれてくる未来に期待しよう!必ず俺たちを超えていく!!」そうロジャーは強く信じていた。
「おれたちは早すぎたんだ」
「〝ワンピース〟か… いったい誰が見つけるんだろうな」
「そりゃおれの息子だ!」
「いねェだろ…」
「もうすぐできるってんだよ!!」
最後の宴会
ロジャーの解散宣言から気持ちを切り替えたクルーたち。海軍のいない海で最後の宴会を開くことに。そしてロジャーは一番に船を降りることに決まる。どうやら死ぬ前に白ひげと会うようだ。二番目にはおでん。『ワノ国』に送り届けると皆が決めていた。
宣言通り最初に船を降りるロジャーは最後にレイリーへ声を掛けた。
涙の別れ
〝海賊王〟そう呼ばれた男は、振り返ることなく左手を掲げて去って行った。男の別れだから、海賊王のクルーだから、誰も涙など流さない。おでんはそう手帳に綴るも、実際にはクルーの誰もが泣いていた。
次に降りるはおでん。荒れた港を目にしながらこれからやるべきことを考えていた。それは〝ワノ国の開国〟これまでは鎖国していたことに意味があるのかもしれない。しかしおでんは知ってしまった。いつの日か〝ジョンボーイ〟は現れることを。それまでに開国しなければとおでんは焦っていた。
そしてロジャー海賊団との別れの時。いつかまた会えるはずだからと少し涙を流すも当然笑って別れた!こうおでんは語るも、ロジャーの時同様、誰もが心から涙していた。
帰国したおでん
おでんをまず迎えたのは愛する家族たち。トキ、モモの助、日和、がおでんに寄り添った。次に迎えたのは〝赤鞘九人男〟のメンバーたち。「おかえりなさいませ!ろぐでなし!」と回顧一番罵倒されていた。
そして『九里』に民から歓迎されるおでん。何年も留守にしていたのに何で歓迎されるんだ?とおでんは疑問に思っていたが、トキが民を手伝い、おでんの冒険譚を聞かせ、民の心が離れないようにしていたようだ。
ワノ国の現状
ようやくおでんは『ワノ国』で何が起こっているのかを知った。光月スキヤキが崩御されたこと、オロチが代理将軍に就任していること、オロチがおでんの弟分を自称していること、オロチが過去に大事件を起こした〝黒炭家〟の末裔であること、などなど。
さらには、ワノ国各地に武器工場が作られていること、ワノ国の民が法外な低賃金と環境の中で働かされていること、オロチのバックにはカイドウというバケモノがついていること、などもここで明らかとなる。
九里での大事件
錦えもんが話したのは半年前の出来事。武器工場での労働を拒否した男が家族もろとも処刑されたと聞いて、錦えもんたちはオロチの下へ乗り込んだという。しかしこれはオロチの仕掛けた罠であり、狙いはモモの助たちの命だった。
幸い河松とイヌアラシが待機していたため、乗り込んできたカイドウの部下たちは撃退することができたが、その際にモモの助を庇ってトキが足に矢を受けてしまった。
傷は既に治っているものの、その痛々しい傷跡を目にしておでんは大激怒。単身でオロチの城へ乗り込んでいった。オロチの家臣を全て倒し、目の前までやってきたおでん。「よく考えるんだ!俺を斬ってしまえば契約しているカイドウが黙ってはいないぞ!」と脅すも「まずはお前を斬ってからだ!!」そういって迫るおでん。
「そうだ、おでんはもともと話し合いなんか無理。いかれてるんだった!!」
今後の展開
ロジャーたちの冒険は今回で終わり、舞台はワノ国に戻ってきました。ようやく明かされたワノ国の現状。既にカイドウはワノ国を縄張りにしていることからも、おでんはカイドウに敗北する可能性が非常に高いです。日和が〝閻魔〟について「カイドウに唯一傷をつけた刀」といってたことからも、おでんとカイドウは間違いなく戦うことになるのでしょう。大きな戦闘があり、おでんは敗北。ワノ国開国の重要性が読者にのみ明かされて現代に舞台が戻ってくるのではないでしょうか。
今回で終わったロジャーたちの冒険ですが、ギャバンの言っていた「ロジャーの名前を隠すのも分かる」という言葉が非常に気になります。Dの一族とはいったい何なのでしょうか。また今回初めて明らかになった、しらほしとは別の王の存在。これが誰なのかも気になります。年齢からして黒ひげやシャンクスは対象外なはずなので、やはりルフィがそうなのでしょうか。